2010年2月28日日曜日

大津波、さんざん大騒ぎしたあげく結局10センチから60センチ

今日は朝から大津波のニュースばかり。NHKなんぞはすべての番組をキャンセルしてこればかりやっていた。50万人が避難を強制され、東名高速道路も閉鎖された。JRも閉鎖された区間が限りなくある。蓋を開けてみれば、大びっくり。最大でたかが60センチの「津波」だ(午後8時現在)。「たいしたことがなかってよかったね、人の命は地球より重いもんね」とは、こういう時の決まり文句。でも、ここにこそニッポンの本質的な問題が存在するのだ:

つまり:
  1. 「安全」のためにはいくらコストを掛けてもいいという神話。これを口実にニッポンの「社会コスト」は際限なく増加を続けてしまい、日本は国際競争に敗れてしまった。役人は自分の身の保全が一番大切なので、常に安全パイを選択する。そのコストを払うのは一般国民だが、お役人にとっては自分のお金じゃないので「安全至上主義」にチェックが効かない。
  2. 気象庁というお役所がこの種の情報を独占しているという弊害。この種の情報が独占されなければいけないという合理的な根拠はないように思う。先日、たまたま民間気象会社が台風の上陸地点について「お上(気象庁)」の見解とは違う判断を顧客に流したと言うことで気象庁から「厳重注意」を喰らった。これについては以前に書いたが(ここ)、なんで気象庁がニッポンのすべての四季を決定しなければならないのか? これこそ「権威主義」である。不思議でならない。ニッポンにおいては彼らの判断を第三者の立場から査定するすべがないのである。ハトポッポ君内閣は「危機情報の収集が大事である」と言っているが、だったら民間気象会社にも津波上陸予測を発表させるべきではないのか? しかし、「お上」一辺倒のニッポンでは、これは禁止されているのである。
  3. 三つ目は、安全はすべて「お上」が国民に対して保証するべきであるというニッポン国民の甘え根性。これこそ、テレビのアホ「水戸黄門シリーズ」が大人気を続けている所以でもある。手前の安全確保ぐらいは自分の判断でやったらどうなのかと思うが、こう言うときになるとニッポン国民はすべてお上に頼る。だから限りなくお役人の数が増えてしまい、それでメシを食う人間の数(つまり「狼少年」的な消防団コストと天災被害での「焼け太り」する受益者の数)も限りなく増加してしまったのである。

たかが津波の問題ではあったが、ここにこそ「現代ニッポンの問題」が象徴的に表れていると思う。日本株はやはり売りだな。

2010年2月27日土曜日

石原知事、バンクーバー五輪の日本選手の戦い「かわいそう…あれが日本の実力」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

慎太郎曰く:
石原知事、バンクーバー五輪の日本選手の戦い「かわいそう…あれが日本の実力」(産経新聞) - Yahoo!ニュース: " 「もうかわいそうで見てられないよ。あれが日本の実力なんだよ」"

いや、昔はそうでもなかった。しかし80年代以降、ノーソン利権集団が手前らへの利益誘導のためにだけ、国民の健康は無視してニッポン人はコメさえ食えばいいと言う政治的な「食育」とやらを始めたから、ニッポン人の身体運動能力は著しく低下してこういうことになった。

戦後のニッポン・システムとは、勤勉な都市労働者の稼ぐお金を、働きがないイナカに政治的に分配するシステムに他ならなかった。イナカの利権を代弁する自民党が頑張ったおかげ。おかげでイナカ住民は驚くほど裕福になったが、都市住民の生活レベルは相変わらず惨めなまま。50年前の生活レベルと現在の生活レベルの比較を都市とイナカでそれぞれやってみると分かる。ニッポンの戦後の経済発展とは、経済発展を生みだした都市住民の稼ぎを、経済成長にただ乗りするイナカに制度的に分配しイナカ住民の生活を豊かにするためのものにすぎなかったのである。

自民党が支配する時代にようやく終わりが告げられ、民主党の天下となったが、国民経済の生産性を無視した「イナカへの分配第一主義」はそのまま(そりゃそうだわな、民主党は、イナカの票を買収することこそ政治権力取得の鍵だと言う「小沢」自民党のコピーにしかすぎないのだから)。働き手が割を食うシステムは逆に加速されたかのように見える。これではニッポンはますます落ち目になるだけ。まるで40年前のペロン時代のアルゼンチンを見ているようだ。

あまりにアホらしいので、おいらは経済について建設的なことを考えるのはもう止める。ニッポンは、いまやもうどうしようもない状態だと感じる。それを前提にして国民一人一人の生活防衛を考えねばならない時代となった。

慎太郎も、本能的にニッポンの運命的な衰退を感知しているから、こういう発言となったのだろう。彼はアホだが、時代の流れを読む動物的感覚には優れているのである。

2010年2月22日月曜日

映画「ゴスフォード・パーク」…わりかしよかった!

NHK衛星2でやっていたこの映画:
NHK BSオンライン: "衛星映画劇場 アカデミー受賞作品特集 ゴスフォード・パーク  2001年・アメリカ  GOSFORD PARK 2月22日(月) 午後8:00~午後10:19
第78回アカデミー賞で名誉賞を受賞した名匠ロバート・アルトマンが、イギリスの貴族社会をシニカルに描いた群像劇。マッコードル卿主催のパーティーに参加するため、それぞれに使用人を従えてやってきた貴族たち。複雑な人間関係が絡み合う中、マッコードル卿が殺害されるという事件が起きる。アカデミー脚本賞を受賞したほか、助演女優賞にマギー・スミスとヘレン・ミレンがダブル・ノミネートされた。"



2010年2月21日日曜日

近頃の若者たちに『ランボー全詩集新訳』を売り付けようとする河出書房の蛮勇ぶり

今朝の日経「今を読み解く」コラムで京都大学教授の岩井八郎氏が最近の若者たちを論じている。引用されているのは、欲しがらない若者たち(日経プレミアシリーズ)偶然ベタの若者たち近頃の若者はなぜダメなのか 携帯世代と「新村社会」 (光文社新書)等など。岩井氏が憂鬱になられるのも分かる。おいらもそうだが、これも時代だから仕方がないかと思う。ところが、さっき本屋に行ってみて驚倒した。今月の新刊の棚にランボー全詩集の新訳本が大量に積んであるのだ:


訳者(鈴木創士)の後書きに「ランボーを読んだことのない若い読者がもしこの本を手に取ってくれるとしたら、それは私にとって望外の喜びである」とある。岩井教授の分析によれば近頃の若者は、元気がなく、保守的で、安定した暮らしをのぞみ、空気を読み、自己主張を控えるらしい。ランボーとは180度対極に位置する人格だ。その若者たちにランボーを売り付けようという河出書房はエライ。成功をお祈りしますです。

もっとも河出書房の狙いは引退して暇を持てあましている団塊の世代にランボーを売ろうとすることかもしれない。それなら分かる。訳者の思いとは裏腹に、団塊世代なら人口も多いしランボー全詩集も商業的に成功するのかもしれない。

不良中年ヨットマンのこの人もランボーが好きだそうだ:
春田薫・世界の旅: 南雲海人: "わたしの最愛の人はアルチュール・ランボー"


同じく不良の永井荷風もランボーが好きで翻訳までしている:
sangoshuu_shichu: "『珊瑚集』ー原文対照と私註ー そぞろあるき アルチュウル・ランボォ"


おいらも、荷風先生には及びもつかないが、一応不良だからランボーが好き。荷風も好きだから荷風の『珊瑚集』には私註を作ってみた:

珊瑚集私註: "『珊瑚集』ー原文対照と私註ー"

近頃の若者に元気がないのは、みんな「いい人」すぎるからではないか。文部科学省が「道徳教育」に頑張りすぎたおかげである。

2010年2月17日水曜日

BBC地球伝説:マヤ文明の崩壊のなぞ……これもよかったですよ

これ:
BS朝日 - BBC地球伝説: "高度に発達した壮麗な古代マヤ文明は、なぜ1200年前に突然、短期間で消滅したのだろうか? マヤ文明崩壊の謎に魅了されたひとりの男ディック・ギルは、その原因を干ばつだと考え、世界中からその証拠を集めていく。と同時に、自然の猛威に対して人間がまったく無力な存在であることを思い知らされる。果たして、彼は、マヤ文明が大自然の猛威によって滅んだという自説を立証することができるのだろうか?"
そう、自然の力に対しては人間は全く無力な存在なのだ。人間が地球環境を自分でコントロールできるとかというのは、しょせん幻想ではないか。

温暖化対策とやらの莫大な無駄遣いのツケを払うのはわれわれ「普通の国民」のこどもたち。今後生まれてくるこどもたちはたいへんである。憂国の情が高まる。

2010年2月15日月曜日

BBC地球伝説:古代エジプト文明の崩壊のなぞ……最後は子どもまで丸焼きにして食ったという、地球の気候変動のすさまじさは温暖化ガスなどというチマチマしたものではないのだ!

この番組は知らなかったことをたくさん教えてくれた:
BBC地球伝説 - Yahoo!テレビ.Gガイド [テレビ番組表]: "BBC地球伝説 「古代の黙示録:エジプト古王国の滅亡」4200年前、ナイルのもとで安定した農耕を営み、高度な文明を誇った古王国が崩壊を遂げた。番組では、古王国崩壊の謎に挑む。今から4200年ほど前、謎の崩壊を遂げた古代エジプトの古王国。崩壊の真相を解き明かす答えは意外にもアイスランドの氷河に隠されていた。自然の力の不思議と、古王国滅亡の恐るべき謎が、ついに解き明かされる!"
温暖化ガスとかいう人為的で矮小的な原因でなかったことが衝撃的。

ちっぽけな人間が、宇宙のメカニズムをコントロールできるという「思い上がり」がそもそも間違っていると言うことを、しみじみ実感させてくれた番組であった。こういう番組を作るBBCはえらい。それに較べてイナカへの利益誘導ばかりを主張する環境対策一辺倒のNHKはアホ。NHKが環境でメシを食おうとする利権団体の走狗となってしまっているおかげであるが、彼我の知的レベルの格差はあまりに大きい。

ちなみに「地産地消」をするから最後は自分の子どもまで焼いて食わねばならない羽目になる。この記録を残したのはバグダッドの学者だったが、当時のバグダッドでは食うものが豊富にあった。国境を越えたグローバルな交易が実現できてさえおればこういった悲劇を回避できたのである。ニッポンの農水省と農村ウヨが主張する「地産地消」を進めれば、ニッポンも古代エジプトと同じ悲劇を繰り返すこととなる。

2010年2月14日日曜日

冬季オリンピック……穀物食ばかりの「食育」をやっているから日本は負ける!

冬季オリンピックが始まったそうだ。テレビではそればっかり。やむなく競技を見てしまった。男子5000メートルスケート。欧米選手の足回りはまるでおいらの腰回りみたいだ。彼我の体格の「格差」に驚倒した。これでは勝負にならない。

戦後の学校給食にタンパク質を導入することで若者の体格は飛躍的に向上した。しかしそれは80年代までで、その後は農水省主導の国内農業への利益誘導のための「食育」政策が全盛を迎えたため、若者の体格は劣化する一途を辿っている(農水省の主張する「カロリーベースの食料自給率」を上げるためには肉ではなく穀物を食べるしかなく国民の栄養状態は悪化するのである)。いまだに食育オバさんを大量に動員しマスコミを通じて「野菜とおコメを食べるのが健康への道です」という偏った宣伝を大々的にやっている。これではダメだ。

それでも韓国人選手がいい線を行っていた。焼肉とキムチのおかげか。それでも体格は欧米選手に見劣りがする。アジア人種は体重が少ないので貧弱な筋肉でもある程度の成績は残せる。しかしオリンピック選手の身体能力を「社会的に有効な身体能力」として考えてみれば、自分の体重分だけを移動させる体力ではあまり意味がない。20キロのリュックサックを背負わせて同じ5000メートルを競わさればどっちが勝つのかは明らか。国民一人一人の体格が貧弱では、経済でも勝てないし、戦争にも勝てないのである。

戦争が大好きな「ウヨ」に限って、あいつらは農村を基盤にしているためコメと野菜の伝統食「食育原理主義者」であることは、嗤うばかりだ。

ノーソンが栄えてニッポンが滅びる。悲しいことである。

2010年2月11日木曜日

「儲からないからと言って働かないのではダメだ」(尾道の女将)

ちょっと所用があって、いつもなら絶対にやらないボラれるばかりの国内旅行を敢えてして、広島県の尾道に行ってきた。例によって町はとても不景気。商店街も夕方になったらほとんど閉店となる。ようやく晩にも開いているメシ屋を探しだし「尾道は晩が早いね〜」と嘆くと林芙美子のファンらしい女将が掲題のようなことを言った。けだし名言である。

女将曰く:
  1. みんな「働いても働いても儲からない」と言って働くことを止めてしまった。
  2. しかし少しでも長く店を開けているとその分確実にお客が来るのだ。それを儲からないと言って早く店を閉めてしまうから商店街全体のお客も減る。5万円でも10万円でも、とにかく稼ぐことが大事なのに、みんな低賃金の仕事を嫌うので、イナカで働いているのは外国人ばかりになってしまった。
  3. これではニッポンはいよいよ落ち目となる。
さすがは尾道での赤貧の生活を乗り越え大成功をおさめた林芙美子のファンだと感心した。でもこの女将は少数派。イナカでは誰もが「国からいくら貰えるか」ということばかり考えているように見える(尾道ではいろいろ実感してしまった。子細省略)。国のおカネとは、われわれ納税者のお金と次世代への繰り越し借金。

ギリシャの財政赤字はニッポンとは比べものにならないくらいに小さなものだが、政府が国の借金をナントカしようとして歳出削減に踏み切った途端、既得権層である公務員がいっせいにストライキを始め、国が成り立たなくなってしまい、一般国民は悲惨なことになっている。キリギリスの尻ぬぐいさせられる質実剛健のドイツ国民はお気の毒だ。

幸か不幸か、ニッポンでは国の借金の深刻さに対する国民の自覚が少ない。おかげで政府は借金を平気で膨らませ、国民はみんなハッピー。国債を買う銀行や郵貯にお金を預けている「普通の国民」とやらのほとんどがバラマキ行政の受益者であるイナカの既得権層であるため、国家財政の破綻などと言う言葉は「みんなが忘れたい」禁句となっている。でも、ある日突然、彼らがそれに気がつき自分たちの「私有財産の保全」に走った途端、ニッポンは崩壊するのである。おカネには国籍はないから日本人のおカネでも何処にでも逃げる。基本的なところでニッポンはギリシャみたいになりつつあるのである。

ちなみに尾道では朝も遅い。9時前に開店している店はほとんどないので、モーニングコーヒーを飲む喫茶店を探すにも苦労する。みんな、海運海事規制で食っておられた昔はよかった、規制を復活させたいという。「早寝、遅起き、国頼み」。普通の人は知らないだろうけど、ニッポンの海は規制だらけ。ようやく最近ほんの少しだけ「規制緩和」されつつあるので、こういうことになった。しかしニッポン人はまだまだ「規制」で食っている。人ごとではないのである。

2010年2月5日金曜日

NHK特報首都圏:三鷹市では生活保護世帯に学習塾費用を補助しているんだって

これ:
特報首都圏 - Yahoo!テレビ.Gガイド [テレビ番組表]: "特報首都圏「“学べない”子どもたち」 格差が広がっていると指摘されている子どもの学力。その要因の一つは貧困、そして虐待や育児放棄が、家庭での学ぶ機会を奪っている。

学ぶ機会を与えようと、学生ボランティアによる勉強会を開く試みや、生活保護世帯への通塾費用の補助といった行政の取り組みも始まっている。"
公立学校の教職員は、どうして怒らないのだろう? まるでバカにされているんじゃないのか?

みんな平等に教育を受けるのは国民の権利であるという。その通り。平等に知識は与えられるべきものだ。しかし与えられた知識を自分のものに出来るかどうかは、あくまでも個人次第だ。ところがNHKは教育の結果が平等でなければならないという。いまニッポンを風靡している「結果の平等」主義も、ここまで來てしまった。学習塾の費用を公費で負担する? 世も末だ。実社会に有用な知識にしても、別に「アルキメデスの原理」や「動詞の活用」とかを知っているかどうかではないと思う。そんなのを知らなくても社会生活になんの不自由があるというのだ。あれは閉塞社会の中での「選抜制度」としての一種のトリックでしかすぎない(科挙みたいなもの)。今の大学教育のレベルでは大学入試もクジ引きやるほうがよほど経済的で合理的だ。社会の進歩に有用な真の天才とはそんなトリックとは関係なしに生まれるものなのである。

「アルキメデスの原理」を知らない子どもにも活躍の場を与える社会の仕組み作りの方が大切なのではないか。「教育結果」とやらが社会階層の既得権化と固定化につながっている方こそ問題なのである。

2010年2月4日木曜日

「イマカラデモオソクハナイ!」トヨタ株は半分売り!

トヨタの株は「枕」にしておくつもりだったが、安眠なぞ出来なくなってしまった。社長はまるで雲隠れしたかのように姿を見せないし、大得意さまのアメリカ運輸長官が本社の社長と直接話したいといっているのにまだやってないようだ。決して逃げ隠れするような人じゃなく、むしろトヨタ精神そのものの人。トヨタ精神とは現場主義だ。きっと今、現場で連日徹夜で陣頭指揮を続けているのだろう。なんの陣頭指揮か? 今のトヨタにとって非常に重要だと思われる記者会見にも出席せずに、社長が現場に自ら乗り出さねばならないほどの大事なこととは、いったいなんだろう。それは欠陥の「原因究明」ではないのか。とすると、トヨタですらこの事故の原因が掴めていないと言うことではないのか?

よくわからないと言うことがリスクである。トヨタ株はリスクとなってしまった。心配のしすぎかも知れないが、リスクは小さい方がいい。

2010年2月3日水曜日

NHKためしてガッテン:「低体温」が諸悪の根源……対策は簡単だったのだ!

今晩のNHK。「デブ」「北海道出身者」「オンナ」、いずれも体温が低くなりすぎて、病気になってしまうという:
ためしてガッテン - NHK室内で凍死!? 低体温が中高年を襲う(仮): "2010年2月3日(水曜)午後20時00分~20時43分 体温が低くなってしまう「低体温」。血が止まらなくなったり、感染症にかかりやすくなったり、命を落とすこともある危険な状態だ。冬山で遭難した時に起きる特殊なものでしょ、と思ったら大間違い!

なんと子どもの3割、高齢者の4割が低体温だと言われているのだ。あなたの「冷え」は大丈夫なのか?「冷え性」と何が違うのか?

最新研究から「低体温」を徹底解析し、効果抜群の対処法をご紹介。今年の「寒さ対策」決定版!"

「低体温」が万病の原因であるという。そうだと思う。どうしたら「低体温」から脱出できるか。NHKはいろいろ細かいことを言っていたが、そのほとんどはどうでもいいことであって、最後にサラっと紹介された「NHK的にはポリティカリーノットコレクト」な方法が一番効果的なのである。

対策は至って簡単なことだ。それは食生活にタンパク質を増やすことというごく簡単なことなのだ。それだけで体温は確実に上がる。でもNHKはそれをあまり強調せず、番組ゲストもほとんどその「根本対策」を無視してしまった。

個人的経験でもこれは納得がいく説明である。小生も若いころは極度の寒がりで年がら年中風邪ばかりひいていた。ところが食生活を変えて以来(フランス人のカミさんと結婚してあちら風の食事になった)体温が上昇し数年に一度しか風邪を引かなくなったのである。違いはタンパク質の摂取量。この変化は劇的ですらあった。

ところがわがニッポンでは、肉などのタンパク質を豊富に含む食材の値段が異常に高い。国内農家を守るため輸入肉に保護関税を掛けてめちゃめちゃ高くしてしまっているからである。ノーソン既得権集団は、自分らが作るコメこそがニッポン人の主食であると宣伝しまくっている。おかげでナイーブな国民はタンパク質を贅沢品と見なすようになりほとんど食べなくなった。国民は粗食(低タンパク食)こそが「健康食」だと信じ込まされ、野菜とコメからなる「低タンパク食(貧食)」に走り、自分の栄養状態を悪化させ、こぞって病気になり、国民健康保険の余分な負担を強いて、結局日本の競争力を弱体化しているのだ。コメに依存する農村利権集団をスポンサーとするNHKとしては、そこまではっきりものが言えなかった。悲しいことである。

利権集団が栄えて国民が滅びる。まさにニッポンではそれが起こっている。

2010年2月2日火曜日

NHKクロ現:荒れる畑 消える水田~耕作放棄地は解消できるか~……NHKにしてはいい番組、クニヤが逃げ出した理由もわかる

今晩のNHKクロ現。なかなかよかった。ところが今日に限ってクニヤが出演していない。なぜだろう?
クローズアップ現代 NHK 2月2日(火)放送 荒れる畑 消える水田~耕作放棄地は解消できるか~
【森本健成キャスターがお伝えします。】

国民の食を支える農地が今急速に減少している。その大きな要因として、農家が耕作を行わない「耕作放棄地」と、宅地や商業施設など農地以外の用途に地目を変更する「農地転用」がある。

耕作放棄地の面積はこの10年で1.6倍に増加し、今や埼玉県の面積ほどに達している。耕作放棄の背景には、農家の高齢化や農業の低収益性の他、相続で受け継いだものの農家を継がずに村を出る「不在地主」が耕作放棄している実態が浮かび上がってくる。また農地転用は、税金で基盤整備された農地ほど需要が高く、優良の農地が年々失われ、意欲ある農家の営農を妨げている。去年12月には農地法が改正、転用への規制強化や、未利用農地への指導強化が盛り込まれたが、果たしてその効果は期待できるのか。番組では農地減少の課題と対策を考える。


問題の本質は、ニッポンのノーソンの細分化された「不在地主」のカネ儲け主義にあるという。まさにその通りだ。おかげで農業をやりたい意欲のある若者でも、よそ者である限り、放棄されて荒れるに任された農地ですら買えない。さらに「小作農」としてお金を払って放棄農地を借りることも(地主が農地を自由に宅地転用できなくなるので)出来ない。農地の賃借料も自民党の農家優遇政策のおかげで農家世帯の平均所得は都市勤労者世帯より高くなってしまっているので合理的な「正常価格」なんかでは相手にされない。ニッポンのノーソンを支配するのは巨大なエゴイズムなのである。そのおかげでニッポンの農民は豊かになったが日本農業は衰退し、国民に巨額の負担をかけ続けることとなった。

戦後の農地解放の精神は「耕すものに農地を!」であった。日本の共産化を防ぐためにマッカーサーが考えついた臨時的措置だ。でも、それが既得権化し、ただで貰った農地を利用してひたすらにタナボタ大儲けを夢見るセコイ不在地主や「趣味の園芸農家」ばかりになってしまったのが、ニッポン農業の根本問題である。限りなく指摘され続けてきたことだが「ニッポンの農業問題の本質は土地問題」なのである。

耕す気がない農村地主は農地を国家に返上するべきだ。元々ただで貰った土地ではないか。

こういうタッチーなテーマに「ポリティカリーコレクト」なクニヤは口を出したくなかったのだろう。だから「敵前逃亡」をしてキャスター役を森本アナウンサーに押しつけたのである。